都市ガスは4つの成分で出来ている!

ガスタンク

一般的に、日本の都市部に普及している都市ガス。

しかし、各地方の住宅地は郊外にも広がっていますので、都市ガス自体の普及は以前にも増して進んでいると言えるでしょう。

この都市ガスについて、利用されているガスの中でも特に安全性が高いとされていますが、一般の方で都市ガスについての基本的な知識を持っている方というとそれほど多くはありません。

また、都市ガスの使用についてはいかなる方法であっても安全であると盲目的に思い込んでいる方もいて、その結果として、日本では都市ガスの絡む事故が近年においてもゼロではないのが実態なのです。

今回は現行の都市ガスに含まれる代表的な4つの成分の紹介と解説を進めながら、有害性の実情などについてもチェックしていきます。

都市ガスで現在主流の13Aを構成する4つの成分を紹介!

ガスコンロ

日本では2007年に北海道の北見市で発生した都市ガス漏れ事故から、一気に安全性の高いタイプの都市ガスに変更された経緯もあります。

都市ガスの質の完全統一化はまだ達成されていませんが、9割以上の都市ガスは【13A】と呼ばれるものに変更されております。

まず、ここでは現在主流となっている都市ガス【13A】に含まれている4つの成分をご紹介しましょう。

メタンが90%

最初にご紹介するのは【メタン】という成分になります。

通常において世界各地で採掘される【天然ガス】が都市ガス生産の原材料になるため、日本で流通している都市ガスに含まれる成分のうち約9割は【メタン】で構成されているのです。

これにより、都市ガスはメタンガスと同意義で説明されることも多いでしょう。

可燃性ガスでありながらも都市ガスが安全と言われる理由を説明すると、主成分の【メタン】そのものには人間の健康に悪影響を与える要素がないからです。

基本的には透明で臭いも発しないことから、現在のところこれに代わる安価でエネルギー性も高いという良質なガスはありません。

都市ガスは燃焼すれば、二酸化炭素と水に変わって空気中に放出されますが、配合されているメタン単体だけで言うと、二酸化炭素よりも地球温暖化の原因になるとされます。

エタンは6%

次に、都市ガスに多く含まれている成分として【エタン】があります。

これは原料となる天然ガスに、先ほどの【メタン】の次に多く含まれているからです。

この【エタン】は、都市ガスに含まれている成分比率としては6%ほどになります。

しかし、都市ガスの大部分がメタンで構成されている状況で、非常に不思議に思うのが、どの都市ガスにもなぜエタンなどの異なる成分が少量だけ含まれているのかという点でしょう。

これは意外に簡単な理屈で、本来における都市ガスの理想的な姿と言えばメタン100%ですがそれを達成するには余分な費用が掛かるからというのが大きな理由になるのです。

つまり、エタンもあくまでメタンガスの呼ばれるものに含まれる不純物のような存在なのですが、エタン自体も燃焼性を持っているので天然ガスの構成に残されているとも言えるでしょう。

プロパンは3%

そして、次にご紹介するのは都市ガスに約3%含まれている【プロパン】です。

普通に考えると都市ガスにプロパンが含まれているという声も聞こえてきそうですが、もともと先述の【エタン】と同じく天然ガスに微量ながら含まれているのです。

ただ、世界の天然ガスのうち、【プロパン】も含まれていないタイプのものも存在し、日本に輸入されている中東や東南アジアの天然ガスにはプロパンが含まれているということです。

日本国内に流通している都市ガスに含まれているプロパンは極めて微量であることから、都市ガス中の役割はあくまで良好な揮発性や燃焼性を持った成分としての認識です。

しかし、プロパン単体に関しては【メタン】や【エタン】と比べると重いので、空気中に散らばりにくい性質を持っているのです。

プロパンガスにて爆発事故が多いのはこの性質によるものと言えるでしょう。

ブタンは1%

最後にご紹介する天然ガス成分は【ブタン】になります。

一般的にブタンの都市ガスにおける構成比率は1%前後になるとされ、都市ガスの成分の中ではほとんどあってないようなものと言えるでしょう。

しかし、ブタンそのものはかなり良質な燃焼性を有することで知られ、携帯ライターなどにも採用されています。

携帯性に優れているようで、殺虫剤や料理用の交換式ガス缶にも多く使われているのです。

それでも、ブタンは他の天然ガス成分と比べると単体では燃焼性に劣ると指摘されることもあり、沸点が低めなため、気候の寒い地域では不完全燃焼を起こしやすいと言われています。

都市ガス13Aの4つの成分は一般的に有害な成分ではないの?

害

都市ガスの4大成分について特徴などを説明してきましたが、やはり気になるのは、これらの成分は本当に有害なものではないのか?という点です。

確かに都市ガスにおける爆発事故ケースというのは現在ほとんど耳にすることもないのですが、ここではこれらの成分が持っている有害な一面に関して掘り下げていきましょう。

一般的に正常な燃焼が進められている場合は有毒化しない

都市ガスの成分の有毒性に関して、率直に言うと正常に燃焼が進められている状況では有毒化することはありません。

ここで重要なのは、都市ガスがきちんと燃焼されて二酸化炭素と水蒸気に変わるという点にあります。

この都市ガスに含まれる4つの成分の共通する特徴として、酸素を多く取り込むことで燃焼効率が向上してスムーズに燃焼する点があげられます。

つまり、都市ガスが正常に燃焼されるためには、酸素量が常に豊富に維持される状況が求められるのです。

通常において良好な燃焼環境とは、換気扇が回っていたり、窓を開けて外気を取り込んでいたりする環境です。

しかし、窓を閉め切っているなどの密封状態になると、酸素は人間の呼吸などもあって急激に消耗され、不完全燃焼を引き起こして一酸化炭素を多く発生させてしまいます。

このため都市ガスであっても、きちんとした正しい使い方をしない状況下では、健康的に有害な事故を発生させ得るといえそうです。

【エタン】【プロパン】【ブタン】には麻酔作用もある

また、都市ガスの安全な利用についてはあくまで常温でという大きな前提があります。

つまり、先の【ブタン】の項目でも少し触れたように、寒冷地などの恒常的に適温になりにくい環境下では、通常の都市ガスは燃焼しにくくなります。

都市ガスに含まれている【エタン】【プロパン】【ブタン】の3つに関しては、人体に入ってしまうと麻酔作用を持つため、筋肉や組織の正常な機能が失われる可能性も指摘されています。

特に筋肉の機能低下になると呼吸などにも大きく悪影響しますので、症状レベルによっては命に関わる場合も想定されます。

また、不完全燃焼であるということは当たり前ですが酸素が不足していますので、脳神経に深刻な障害を残すことも考えられるのです。

ガス会社によっては4つの成分以外に別の成分が含まれている

説明

さて、日本国内の大部分で普及している都市ガス【13A】ですが、上の4つの成分以外にも稀に別の成分が含まれていることがあります。

今後は構成成分から外されていく可能性が高いですが、ここではかなり微量ですが、一部の都市ガスに現在も含まれている2つを説明してきましょう。

ヘキサン

【ヘキサン】は日本国内の都市ガスには成分として含まれていることは少ないです。

しかし、揮発油であるガソリンには多量に含有されており、安定した燃焼性は持っています。

一部のガス会社ではガス成分ではなく付臭剤として採用するケースもあって、都市ガスのガス漏れ発覚に一役買っています。

この場合に使用されるヘキサンは【ノルマルヘキサン】と呼ばれるタイプが多いのですが、これには意外な有害性があることが指摘されていて、神経に異常をきたす恐れもあるのです。

また、【エタン】【プロパン】などと同じように人体に入ると麻酔作用を発生させることもあります。

ベンゼン

また、都市ガスを製造する段階で多く発生する成分もあり、その中の代表的なものの1つが【ベンゼン】と呼ばれるものです。

これは基本的に都市ガスには含まれていないのですが、一部のガス会社の都市ガスには成分の一部としてまぎこれ込んでいるケースもあるようです。

この【ベンゼン】は現在発がん性を持つ成分として知られており、その取り扱いに関しては、現在かなり慎重になってきています。

かつて都市ガスの製造をしていたエリアなどでは、製造で発生した【ベンゼン】が土の中に浸み込んで汚染しているなどの環境問題にもなっているからです。

ガスの燃焼に関しては多くメリットがあるとされる【ベンゼン】ですが、近い将来では成分に含まれることはまずなくなるでしょう。

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