お得なガス自由化の4つのメリットとデメリット

メリット・デメリット

ガスの自由化の仕組み

2016年から始まった一般消費者への電力自由化に続き、2017年にはガスの自由化が始まりますが、そのどちらにも共通して言えるのが「契約会社を選べる」ということです。

イギリスやドイツ、アメリカなどの諸外国では既に契約会社を選べるガス自由化が始まっており、これまでに多くのメリットやデメリットが報告されてきています。

そこでメリット・デメリットを知る前に、まずはガス自由化の仕組みを簡単にご説明します。

ガス供給方法は従来と同じ

ガスを各ご家庭に供給する際、ガス会社が設置しているガス管を通じて送られてくるのですが、ガス自由化後もこの仕組みは同じです。

新しくガス管が設置されたり、自由化に伴う新たな設備が設置されるワケではありません。

ただし新規で参入するガス会社は、自社でガス管を所有していないため、既存のガス管を利用させてもらう必要があります。

そのため、業者間で託送料金が発生し、新規参入会社はそれを支払うことでガス管の共同利用が出来るようになるのです。

安全性に変わりは無い

新規参入会社だからと言って、ガスの安全性が崩れてしまうようなことはありません。

そもそもガス自体はこれまでのガス会社のものを使用しますし、保安に関しても引き続き既存のガス会社が行います。

このことから新規参入会社とガス供給の契約をしたとしても、安全面の心配はいりませんのでご安心ください。

ガス自由化のメリット

メリット

契約する会社を選べるガス自由化は、直接的に私達消費者へメリットをもたらせてくれます。

もちろんデメリットもありますが、それは後述するとして、まずはガス自由化のメリットをご紹介していきます。

ガス料金が下がる

不況が続く現在、少しでも出費を抑えたいのは皆さん共通の思いかと思いますが、ガス自由化最大のメリットとして、ガス料金が下がるということが挙げられます。

これまでは住んでいるエリア毎、契約するガス会社が決められていましたが、そのガス会社を選ぶことが出来るようになるため、より安くガスを供給してくれるガス会社に乗り換えが可能となります。

ガス会社としては、一世帯でも多く契約を取りたいため、ガス会社間で激しい低価格競争が繰り広げられると予想されています。

ただしガス自体は海外からの輸入に頼っているため、値下げにも限界がありますが、それでも現在よりは安くなることは間違いないでしょう。

オプションの提供合戦

ガス料金の低価格競争にも限界があることから、各ガス会社では様々なオプションを提供することで他社との差別化を図ろうとします

新規参入のガス会社は、全くの異業種から参入してくることもありますので、それまで主な事業としていたサービスをオプションとしてお得に提供してきます。

例えば携帯電話会社がガス事業に参入してきたとします。

そこで携帯電話会社は、ガス供給の契約をすることで携帯電話の利用料金が割安になったり、ガスとの同時申し込み専用のお得なプランなどを用意してくる可能性もあります。

このようなオプションの提供合戦は、各社過激化することが予想されています。

もしかしたらあまりにも過激化し過ぎて携帯電話の実質無料のように、国の規制が入る可能性もありますので、これからの動向に注目しましょう。

都市ガスの供給エリアが広がる

これまで都市ガスの供給エリアはかなり限られていましたが、ガス自由化で都市ガスを希望する消費者が増えることで、供給エリアが広がる可能性があります。

現在都市ガスのガス管が設置されていないエリアに住んでいる人には都市ガスという選択肢は無く、料金の高いプロパンガスを利用するしかありませんでした。

しかし都市ガスの供給エリアが広がることで、プロパンガスから切り替えが可能になります。

プロパンガス利用者にとって、これほど嬉しいメリットはないでしょう。

消費者との密着した関係

既存の都市ガス会社でも事業所や営業所などを各地に置き、その地域に住んでいる人の意見を直接聞ける体制を整えていますが、ガス自由化によりその関係もより密着したものになります。

消費者の意見をきちんと聞き、より一層消費者目線に立ったガス料金の設定やサービスを提供してくれるようになるでしょう。

ガス自由化のデメリット

デメリット

ガス自由化には上記のように様々なメリットがあるのですが、反対にデメリットもあることも忘れてはいけません。

これらデメリットを理解し、ガス自由化に備える必要があります。

逆にガス料金が上昇することも考えられる

ガス自由化最大のメリットであるガス料金の低下は、逆にガス料金が上昇してしまうデメリットもあります。

少々矛盾した言い方ですが、ガス自由化の仕組み上、仕方の無いことなのかもしれません。

ガス自由化というのは、これまで国が保護下に置いていたガス料金を、その保護下から外しガス会社が自由に決めることが出来ることでもあります。

つまり、海外から輸入する天然ガスの原価が上がることで、その影響をそのまま消費者が受けることになるワケです。

どんなにガス会社がガス料金を安く設定していたとしても、国の保護下ではないため、原価が高くなれば安いままにしておくことは出来ません。

海外からの輸入に頼っている以上、このリスクは逃れることの出来ないデメリットと言えるでしょう。

料金の複雑化

ガス自由化のメリットの一つに「オプションの提供合戦」を挙げさせていただきましたが、あまりにもこの争いが激しくなることで、料金の複雑化が考えられます。

いわゆる「セット割引」であり、様々なオプションをセットにすることで料金体系が変わるというものです。

携帯電話にも複雑なプランが用意されているのと同様に、ガス料金も複雑化する可能性があります。

特に高齢者にとっては大きなデメリットになってくるかもしれません。

都市部と地方の格差

どんなに新規参入会社が増えたとしても、やはりその多くは都市部に集中するもので、その結果、地方との格差が生じます。

地方ではこれまでと変わらず現在のガス会社しか選ぶことが出来ないなんてことも十分に考えられます。

都市部集中型の日本では仕方の無いことかもしれませんが、この問題をどのような形で解決するのか今後に注目したいところです。

ガス自由化後の不安

作業服を着ている男性 黒背景

これまでのガス会社では、常に安定したガスを供給してくれていましたが、新規参入会社に乗り換えることで、その安定性が崩れてしまうのではないか?という不安があるかと思います。

確かにこれまで異業種だった会社が、ガス供給のトラブル時に適切な対応をしてくれるのか不安に思うものです。

しかしこの点に関しては全く心配はいりません。

ガス自体はこれまでと同じ成分で作られたガスが送られてきますし、万が一ガス供給が出来なくなるようなトラブルが生じた場合には、ガス管の所有権を持つこれまでの大手ガス会社が対応してくれます。

ですので、ガス自由化後に乗り換えたとしても、安定したガス供給はそのまま継続するのでご安心ください。

 

もう一つの不安が「ガス会社の倒産」です。

新しく契約したガス会社が経営不振に陥り、倒産に追い込まれる可能性も考えられます。

「倒産したらガスの供給が停止してしまうのでは?」と心配になるかもしれませんが、これに関しても何も心配はいりません。

ガス供給トラブル時と同様に、そのエリアを管轄している大手ガス会社へ自動的に切り替わり、ガス供給が停止することはありません

 

今回はガスの自由化のメリットとデメリットを簡単にご説明させていただきました。

ガス自由化というのは、基本的には私達にとって大きなメリットがたくさんあり、非常に喜ばしい制度です。

しかしそこには上記で挙げたようなデメリットもありますので、ガス会社の乗り換えをご検討されるのでしたら頭の中に入れておいてください。

SNSでもご購読できます。