ガスの比重を計算してみた結果、プロパンガスは1.59で、都市ガスは0.64だった!

ガス

ガスの比重とは、空気の平均分子量28.8に対する比の数値です。

家庭用のガスにプロパンガスやがありますが、プロパンガスの成分は混合成分でいくつかの成分が占められています。

JIS規格のJIS K 2240のプロパンガスの成分はエタン、プロパン、ブタン、ブタジエンで構成されています。

これら異なる成分から成り立つプロパンガスや都市ガスの比重を計算式にあてはめて計算してみます。

プロパンガスの成分割合

まずはプロパンガスの成分と組成であるmol%の割合を見てみましょう。

プロパンガスは第1種が1号、2号、3号の3つに分かれ、第2種では1号、2号、3号、4号の4つに分かれます。

第1種は家庭用と業務用で第2種は工場などで使用される工業用の燃料、原料自動車用燃料で使われています。

まず、第1種が1号のJIS規格のJIS K2240を詳しく見てみます。

LPガスの比重計算には組成のmol%が重要です。

エタン、プロパン、ブタン、ブタジエンの分子量はエタン(30.07)、プロパン(44.09)、ブタン(58.12)、ブタジエン(54.09)です。

第1種1号の比重を計算

計算
エタンは5mol%以下、プロパンは80mol%以上、ブタンは20mol%以下、ブタジエンは0.5mol%以下です。

そのため、合計値が100mol%になるようにエタンは4mol%、プロパンは80mol%、ブタンは15.6mol%、ブタジエンは0.4mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(エタン)30.07×0.04+(プロパン)44.09×0.80+(ブタン)58.12×0.156+(ブタジエン)54.09×0.004=45.76となり、LPガスの分子量は約45.8になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
45.8÷28.8=1.590より

第1種1号のプロパンガスの比重は、1.59となります。

第1種2号の比重を計算

エタンは5mol%以下、プロパンは60以上80mol%未満、ブタンは40mol%以下、ブタジエンは0.5mol%以下です。
そのため、合計値が100mol%になるようにエタンは4mol%、プロパンは70mol%、ブタンは25.6mol%、ブタジエンは0.4mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(エタン)30.07×0.04+(プロパン)44.09×0.7+(ブタン)58.12×0.256+(ブタジエン)54.09×0.004=47.16となりLPガスの分子量は約47.2になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
47.2÷28.8=1.639より

第1種2号のプロパンガスの比重は、1.64となります。

第1種3号の比重を計算

エタンは5mol%以下、プロパンは60mol%未満、ブタンは30mol%以上、ブタジエンは0.5mol%以下です。
そのため、合計値が100mol%になるようにエタンは4mol%、プロパンは59mol%、ブタンは36.6mol%、ブタジエンは0.4mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(エタン)30.07×0.04+(プロパン)44.09×0.59+(ブタン)58.12×0.366+(ブタジエン)54.09×0.004=48.70となりLPガスの分子量は約48.7になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
48.7÷28.8=1.562より

第1種3号のプロパンガスの比重は、1.69となります。

第2種1号の比重を計算

プロパンは90mol%以上、ブタンは10mol%以下です。
そのため、合計値が100mol%になるようにプロパンは91mol%、ブタンは9mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(プロパン)44.09×0.91+(ブタン)58.12×0.09×=45.35となりLPガスの分子量は約45.4になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
45.4÷28.8=1.576より

第2種1号のプロパンガスの比重は、1.58となります。

第2種2号の比重を計算

プロパンは50mol%以上、ブタンは90mol%未満です。
そのため、合計値が100mol%になるようにプロパンは60mol%、ブタンは40mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(プロパン)44.09×0.60+(ブタン)58.12×0.40×=49.70となりLPガスの分子量は約49.7になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
49.7÷28.8=1.726より

第2種2号のプロパンガスの比重は、1.73となります。

第2種3号の比重を計算

プロパンは50mol%未満、ブタンは50mol%以上90mol%未満です。
そのため、合計値が100mol%になるようにプロパンは63mol%、ブタンは37mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(プロパン)44.09×0.63+(ブタン)58.12×0.37×=49.28となりLPガスの分子量は約49.3になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
49.3÷28.8=1.712より

第2種3号のプロパンガスの比重は、1.71となります。

第2種4号の比重を計算

プロパンは10mol%以下、ブタンは90mol%以上です。
そのため、合計値が100mol%になるようにプロパンは7.5mol%ブタンは92.5mol%で計算します。

この各ガスの主成分の分子量の合計を出す計算は次の通りです。

(プロパン)44.09×0.075+(ブタン)58.12×0.925=57.07となりLPガスの分子量は約57.1になります。

次に、空気の平均分子量28.8であるから、
57.1÷28.8=1.98より

第2種4号のプロパンガスの比重は、2.0となります。

都市ガス(東京ガス)13Aの成分は?

ガスコンロ
プロパンガスのさまざまなパターンで比重を計算しましたが果たして都市ガスの成分はどうなのでしょう?

東京ガスの13Aの代表的なパターンはこうなります。

割合はメタンが89.60mol%、エタンが5.62mol%、プロパンが3.43mol%、ブタンが1.35mol%です。

分子量はメタン(16.04)、エタン(30.07)、プロパン(44.09)、ブタン(58.12)です。

この数値をあてはめて計算します。

(メタン)16.04×0.8960+(エタン)30.07×0.0562+(プロパン)44.09×0.0343+(ブタン)58.12×0.0135=18.36となりLPガスの分子量は約18.4になります。

次に、空気の平均分子量28.8g/molであるから、
18.4÷28.8=0.639より

東京ガス(13A)の比重は、0.64となります。

プロパンガスと都市ガスの比重の違いで分かること

わかること
プロパンガスは液化されている分、空気より重く、万が一漏れた場合、床に溜まります

その反面、都市ガスは空気より軽く、万が一漏れた場合、天井付近に溜まります

これはプロパンガスの比重が都市ガスよりも重いためです。

この比重の計算からもプロパンガスと都市ガスの比重がまったく違い、プロパンガスの比重が高く、都市ガスの比重が低いことが判明しました。

また、同じガスでも比重に違いがあることが分かりました。

ガスの特性を知り、万が一事故が起きた際、ガスの性質を理解しておけば適正な対処がおこなえます。

ぜひ、各ご家庭で使用しているガスはどの成分なのか知っておきましょう。

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