プロパンガスの使用量は都道府県別に見ると差が大きいのはなぜ?

都道府県

プロパンガスの使用量は全国の都道府県別でみると1世帯での使用量が全く違います。

プロパンガスの料金は、都市ガスの料金と比較すると割高なのは多くの方がご存知かと思います。

そこで、

  • どうしてプロパンガスは高いのにたくさん利用する都道府県があるの?
  • 北海道は利用世帯が少ないのに、埼玉、神奈川、大阪の利用世帯が多い理由が知りたい!

そんなプロパンガスの都道府県別での使用量に差がある理由について迫ります。

プロパンガス使用量が多い都道府県と少ない都道府県

まずはこのグラフをご覧ください。

グラフ

http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl003/pdf/stptrpl003_005.pdf

2006年の(財)日本エネルギー経済研究所石油情報センターの調査によると、都道府県別で1世帯あたりでプロパンガスを多く使用しているのは、1位が埼玉、2位が神奈川、大阪、3位が千葉です。

その後は順に奈良、静岡、愛知、茨城、高知となっています。

また反対に使用量が少ない都道府県は、1位が北海道、2位が沖縄、3位が青森、その後は秋田、宮崎、熊本です。

プロパンガスの普及率に地域差が激しい理由は都市ガスの供給区域と集合住宅の数に深く関係しています。

都市ガスの供給区域の特徴

都市ガスは一部の土地にしかパイプラインが通じていません。

山林や農村地帯など人口密度の低い区域に高額な予算を組んで都市ガスのパイプラインを通すのは採算的に不可能だからです。

国内の土地の面積の割合ですと、約5%にしかなりません。

そのため、都心部などの人口密度の高い区域はほぼ利用ができる状態ですが、必ずしも都心部だからといって都市ガスを利用するかというとそうではないのです。

都心部の場合や、マンションやアパートなどの場合は都市ガスの利用率が少ない傾向にあるのです。

この理由はなぜでしょうか?

都心でプロパンガスが人気の理由

ガスタンク
都市ガスはプロパンガスに比べ単価料金は安い反面、地中に埋められている本管からガスを引き込む工事が必要になるため工事費用は高額です。

プロパンガスはガスがボンベに入っており、野外の外壁に設置するため、エリアに関係なくガスの契約ができ、気軽に申し込めるというメリットがあります。

都市ガスは自宅前にガスの本管がある場合は工事が簡単ですが、都心部の場合は集合住宅が多く立ち並び、ガスの本管工事が困難な場合が多いため、より多くの費用がかかります。

そのため、都心などの人口が密集した地域ではアパートやマンションの給湯器を最初からプロパンガスで設置する場合が多いのです。

このように初期工事費用が掛かる理由から、都市ガスが都心などに普及しないのです。

北海道、東北地方でプロパンガスの使用率が低い理由

北海道
グラフ左側を見てみましょう。

北海道と東北地方の家庭ではプロパンガスがあまり使用されていないのがわかります。

人口密度が全体的に低く都市ガスのガスパイプラインが行き届いていないイメージがありますが、なぜプロパンガスの使用率が低いのでしょう。

これは寒い地方特有の理由があります。

北国の特徴は寒さです。

そのため、ストーブの燃料は灯油式が多く、同じ燃料であるボイラー式の給湯器の使用が目立ちます。

雪が降るほどの寒さでは給湯器も暖房と同じボイラーでという世帯が多く、ガス式という世帯率は少ないのです。

そのため、都市ガスがきていない地域の場合はキッチンで使用するコンロのみがプロパンガスという場合が多く、ガスコンロのみではプロパンガスの使用量には限りがあるのです。

したがって、これらの理由から、給湯器でプロパンガスを使用している地域ほどプロパンガスの使用率が高いといえるのです。

都道府県で平均額が違うのも理由の1つ

料金
プロパンガスの料金の平均は全国一律ではありません。

価格は自由化されているため、都道府県での単価料金は違います。

各エリアの平均単価は次のようになっています。

例えばプロパンガス料金消費者協会のプロパンガス料金の平均価格の単価は、関東地区が491円、北海道は696円、東北地方は590円、甲信越地方は529円、東海地方は493円、北陸地方は558円、近畿地方は501円、中国地方は550円、四国地方は516円、九州地方は535円です。

北海道エリアが最も高く、関東地区が最も安くなっています。

関東地区で自由設定のプロパンガス料金が安めに設定されているのは、プロパンガス会社が多く存在し、国内で1番価格競争が激しいという理由からです。

給湯器でガスを使用している集合住宅が多く、そうなるとプロパンガスの使用量は膨れ上がります。

そうなると消費者はプロパンガス料金を少しでもおさえたいと思うのが普通で、料金単価をチェックして契約するパターンが増えています。

料金単価が全体的に安い関東地区はプロパンガスを給湯器に使用しても、北海道のように単価が高いエリアよりも割安感があり、自然にプロパンガスの使用量が都道府県別で差が出てくるのです。

 

では、なぜ北海道は単価が高いのでしょう?

北海道のプロパンガス単価が高い理由は配送費です。

エリアが広い分、配達に運送費などの経費がかかります。

そして北海道は積雪が多く設置に手間がかかり、そのような人件費のコストが加算されて、地域別でみるとプロパンガスの料金が高くなっています。

また、ガス会社の切り替えをする事例が少なく、自分のプロパンガスの価格が高いとは気が付かず、ずっと同じガス会社からガスを購入している家庭が多いこともプロパンガスの料金が高いままとなっている理由です。

そのため、企業間で価格競争をすることがなく高価格を維持している影響で、北海道ではプロパンガスは高くつくというイメージがあり、プロパンガスを使用せずにオール電化住宅にしたり、暖房や給湯機は灯油を使うという家庭がほとんどになっているのです。

東京都のプロパンガス使用量が世帯別で上位に入っていない理由

世帯
グラフを見ると東京都のプロパンガス使用量が世帯別で上位にランクインしていません。

集合住宅が多くプロパンガスの使用率が多いはずなのになぜでしょう。

理由は2つあります。

1つ目の理由は世帯人数です。

都道府県格付研究所の政府国勢調査によれば、東京都の1世帯あたり人数は47都道府県の最下位で2.03人です。

プロパンガス使用量の多い埼玉は2.50人、神奈川は2.33人、大阪は2.28人、千葉は2.44人です。

(財)日本エネルギー経済研究所石油情報センターの統計では、世帯人数で2人以下の場合はプロパンガス使用量は月6.5㎥、3人で8.9㎥、4人で11.3㎥と世帯人数で使用量が上昇する結果ですが、東京都は単身赴任や学生、独身者などの人口割合が多いことから、世帯人数が少ないことが推測されます。

世帯人数が少ないと自然にプロパンガスの使用量は低い数値になるため、東京都はプロパンガスの使用量が少ないといえます。

2つ目の理由は都市ガスの普及率です。

都道府県格付研究所の統計では、全国で都市ガスが1番普及しているのは東京都です。

そのため、プロパンガスは主に集合住宅の給湯器で使われており、集合住宅以外では都市ガスがよく使われていると予測できます。

プロパンガスの使用量が都道府県で違いがあるのは、都市ガスの供給区域や、集合住宅でプロパンガスの給湯器がよく使われることや、価格帯のバラツキ、寒さなど気候の問題などがありました。

自由化されているプロパンガスの価格は地域の相場を調べることで、あなたのご家庭で契約しているプロパンガス業者が良心的な価格を提示しているのかがわかります。

プロパンガス料金消費者協会などのプロパンガス料金の平均価格をチェックして、あなたの地域の相場を知ることが大切です。

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